研究の概要

環境変化に対して頑健で柔軟な機械システムを実現するためには、洗練された制御手法が必要です。

本研究室では、そのような先端制御理論の構築を中心課題とし、そのメカトロニクス系への応用に重点をおいて研究を進めています。具体的には、ロバスト制御・学習制御・システム同定・非線形制御・ハイブリッドシステムなどに関して、理論および応用の両面から研究を行っています。

制御理論

環境が変化すると、機械システムの振る舞いも変化します。一般的に、機械システムの振る舞いが変わると、制御器を調整する必要がありますが、変化に応じて迅速に調整を行うことは容易ではありません。そこで、現代では多様な環境下でも制御できる、ロバストな制御手法が求められています。

本研究室では、古典制御理論や現代制御理論を基に、新しいロバスト制御理論の研究を行っています。とくに近年では、PID制御理論を応用した、知的PID制御手法や能動的外乱除去制御手法の解析を行っています。

システム同定

機械システムを制御する場合、システムの振る舞いが完全に把握できていれば、どのような制御入力を与えればよいかがわかり、制御手法の構築は容易に行えます。つまり、制御したいシステムの動特性を正確に表す「数学モデル」を得ることが制御系設計において最も重要な問題のひとつと言えます。

本研究室では、機械システムの入出力信号のデータから、そのシステムの詳細な数学モデルを作成するシステム同定に関する研究を行っています。とくに近年では、多数のデータ点からなるノンパラメトリックな写像を用いた同定手法を提案しています。

ハイブリッドシステム

システム制御では普通、対象のダイナミクス (振る舞い) は連続的なものであると考えます。ところが現実に直面するシステムには、衝突や飽和・スイッチ・論理回路といった離散的 (不連続) な要素が混在したもの、すなわち連続と離散のハイブリッドシステムであることが多いと言えます。このようなシステムの複雑な振る舞いを調べ、自在に操るために、理論と応用の両面から研究を進めています。 近年では特に、制御対象と制御器が与えられた離散値入力型のフィードバック制御系における量子化器の設計問題について研究を行っています。より詳しい研究内容はこちらをご覧下さい.MATLAB用の最適動的量子化器設計ツールボックスを公開しています(→こちら

実験機

理論の研究とともに種々のメカトロニクス系を試作し、制御手法の有効性の実験検証やその応用の研究にも力を入れています。現在稼働中の実験機は、3Dクレーン、倒立振子、磁気浮上、シーソー、クアッドローターです。